💴 税金・社会保険 | 2026年6月8日 | ⏱ 約10分
社会保険料を合法的に減らす5つの方法【2026年版】
この記事のポイント:社会保険料の計算の仕組み/合法的な削減方法5つ/年収別の削減シミュレーション
📋 この記事の目次
社会保険料の仕組みと計算方法
会社員が支払う社会保険料は「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」「介護保険料(40歳以上)」の合計です。これらは給与から天引きされ、事業主も同額を負担します。
社会保険料の主な内訳(2026年度・協会けんぽ 東京都・目安)
| 種類 | 本人負担率(目安) | 事業主負担率(目安) |
|---|---|---|
| 健康保険料 | 約4.985% | 約4.985% |
| 厚生年金保険料 | 9.15% | 9.15% |
| 雇用保険料 | 0.6% | 0.95% |
| 介護保険料(40歳以上) | 約0.9% | 約0.9% |
| 合計(40歳以上) | 約15.6% | 約16.0% |
※上記は参考値です。都道府県・健保組合・加入状況によって異なります。最新の料率は厚生労働省・協会けんぽの公式情報をご確認ください。(出典:厚生労働省)
標準報酬月額とは
社会保険料の計算基準となるのが「標準報酬月額」です。毎年4〜6月の3ヶ月間の報酬(基本給+各種手当)の平均を50の等級に当てはめて決定されます(定時決定)。この期間に残業が多いと標準報酬が上がり、1年間の社会保険料が増加します。
方法①:標準報酬月額の適正化
標準報酬月額を適正に管理することが、社会保険料削減の基本です。以下の方法が合法的に活用できます。
定時決定(算定基礎届)期間(4〜6月)の残業管理
4〜6月の残業時間を減らすことで、標準報酬月額を下げる効果があります。ただし、不当に残業を抑制することは労働基準法上の問題になりうるため、業務上の合理的な範囲で行う必要があります。
随時改定(月額変更届)の活用
固定的賃金が変動して2等級以上の差が生じた場合、月額変更届を提出して標準報酬月額を見直せます。降給・短時間勤務・役職変更などで報酬が下がった場合に活用できます。
方法②:賞与の分散支給を活用
賞与にも社会保険料が課されますが、「賞与にかかる保険料の計算方式」を理解することで、給与設計に活かせます。
- 賞与の社会保険料は「標準賞与額(千円未満切捨て)× 保険料率」
- 年間での標準賞与額の上限:健康保険は573万円、厚生年金は150万円(1回あたり)
- 賞与を複数回に分散すると、年間の社会保険料総額に影響が出る場合があります
方法③:育児休業中の保険料免除
育児休業等取得中の社会保険料(健康保険・厚生年金)は、事業主が申請することで本人・会社の両方が免除されます(出典:厚生労働省「育児休業中の社会保険料の取扱い」)。
- 免除期間:育児休業開始月〜終了日の翌月末まで
- 将来の年金:免除期間も「被保険者期間」として算入されるため、老齢年金に影響しない
- 子どもが2歳まで延長も可能(保育所未入所の場合)
育児休業取得による社会保険料免除額の目安
| 月給(標準報酬月額) | 1ヶ月の免除額(本人分) | 12ヶ月の免除額 |
|---|---|---|
| 20万円 | 約31,000円 | 約37万円 |
| 30万円 | 約45,000円 | 約54万円 |
| 40万円 | 約60,000円 | 約72万円 |
| 50万円 | 約73,000円 | 約88万円 |
方法④:通勤手当・現物給付の活用
通勤手当は非課税限度額(月15万円まで)は所得税が非課税ですが、社会保険料の標準報酬月額には含まれます。一方、福利厚生として提供される一部の現物給付(社員食堂・健康診断補助など)は保険料の計算対象外となる場合があります。自社の就業規則・給与規程を確認し、適切な給与設計をすることが重要です。
方法⑤:法人化・マイクロ法人の活用
副業や個人事業で収入が増えた場合、マイクロ法人(一人会社)を設立することで社会保険料のコントロールが可能になります。法人の役員報酬を低く設定することで、社会保険料の計算基礎を下げられます。
注意:マイクロ法人の活用は合法ですが、脱税や不当な回避と見なされないよう、税理士・社会保険労務士への相談が必須です。設立コスト・維持コスト(年間約20〜30万円)との費用対効果も確認してください。
社会保険料削減方法の比較まとめ
| 方法 | 削減効果 | 難易度 | 対象者 |
|---|---|---|---|
| ①標準報酬月額の適正化 | 中 | 低〜中 | 会社員全般 |
| ②賞与分散 | 小〜中 | 中 | 賞与のある会社員 |
| ③育児休業免除 | 大(育休中) | 低 | 育休取得者 |
| ④現物給付活用 | 小 | 低 | 会社員全般 |
| ⑤法人化 | 大 | 高 | 副業収入がある人 |
⚠️ 免責事項
本記事は情報提供を目的としており、投資・税務・法律の専門的アドバイスではありません。社会保険制度は改正される場合があります。個別の手続きは社会保険労務士・税理士にご相談ください。
よくある質問
Q. 社会保険料は合法的に減らせますか?
A. はい、合法的に削減できる方法が複数あります。標準報酬月額の適正化、賞与のタイミング調整、iDeCoによる課税所得削減、育児休業中の社会保険料免除申請などが代表的な方法です。不当な月額引き下げや架空申告は違法となりますので、正当な手続きの範囲内で行うことが前提です。
Q. 標準報酬月額の随時改定(月額変更届)とは何ですか?
A. 固定的賃金が変動し、変動月から3ヶ月間の平均報酬月額と現在の標準報酬月額に2等級以上の差が生じた場合、月額変更届を提出して標準報酬月額を見直せます。降給・時間短縮勤務・役職変更などで月額が下がった場合に適用でき、社会保険料を正確に算定し直す手続きです。
Q. 育児休業中は社会保険料が免除されますか?
A. はい、育児休業期間中は事業主が申請することで、本人・会社の両方の社会保険料(健康保険・厚生年金保険)が免除されます。免除期間は年金加入期間に算入されるため、将来の年金受取額には影響しません。(出典:厚生労働省)
Q. 副業収入が増えた場合、社会保険にどう影響しますか?
A. 副業が個人事業として行われている場合、副業収入は社会保険料の計算対象外です。ただし副業先でも週20時間以上など要件を満たすと、副業先でも社会保険加入が必要になる場合があります。2022年の法改正により対象が拡大されているため注意が必要です。
Q. iDeCoで社会保険料は減りますか?
A. iDeCoの掛金は所得控除になりますが、社会保険料の算定基準となる標準報酬月額には影響しません。社会保険料は給与の額面で決まるため、iDeCoは所得税・住民税の節税に効果的ですが、社会保険料の直接削減にはなりません。
📚 参考・公式情報