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🛡 保険・リスク管理  |  2026年6月8日  |  ⏱ 約11分

📅 最終更新:2026年6月8日

保険の見直し:実は不要な保険を5つのチェックリストで判定

この記事のポイント:日本の公的保障でカバーできる範囲の整理/不要な保険5種類のチェックリスト/見直しで家計を月1〜2万円改善するヒント

日本人の保険加入の実態

生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(2021年度)」によると、世帯の生命保険(個人年金保険含む)への年間払込保険料の平均は37万1,000円(月3万925円)に上ります。また、生命保険の世帯加入率は約89%と、日本は世界的にも保険加入率が高い国です。

しかし、その一方で「何のために加入しているのか分からない」「加入したまま見直しをしたことがない」という声も多く聞かれます。定期的な見直しによって年間数万円〜10万円以上の保険料を削減できるケースも少なくありません。

保険見直しを検討すべきタイミング

公的保障でカバーできる範囲

民間保険を検討する前に、公的保障でカバーされる範囲を正確に理解することが重要です。日本の社会保障制度は実は充実しており、多くのリスクをカバーしています(出典:厚生労働省各種資料)。

リスク公的保障の内容給付水準
病気・ケガの医療費健康保険・高額療養費制度自己負担に月上限(一般所得:約8万円/月)
長期入院・就業不能傷病手当金(会社員)標準報酬月額の2/3・最長1年6ヶ月
障害状態障害年金(厚生年金・国民年金)障害等級により年50〜200万円超
死亡遺族年金(遺族厚生年金・基礎年金)標準報酬により異なる(年100〜200万円超)
老後の収入老齢年金平均的なモデル世帯で月22〜23万円程度
介護公的介護保険要介護度により月15〜36万円の利用限度額

重要:日本の公的保険(健康保険+高額療養費制度)があれば、ほとんどの一般的な入院・手術費用は自己負担が月8〜10万円程度に抑えられます。これは多くの民間医療保険の入院給付金で十分補えるレベルです。

不要な保険チェックリスト5選

チェック1:高額な医療保険(入院日額1万円以上)

要見直しの可能性が高い条件

  • 入院日額が1万円以上・月払い保険料が5,000円以上
  • 200万円以上の緊急予備資金を保有している
  • 会社員で傷病手当金が受けられる

高額療養費制度で月8〜10万円の自己負担上限がある中、入院日額1万円×30日=30万円の給付は過剰になることが多いです。貯蓄で対応できるなら解約・減額も選択肢です。

チェック2:子どもの学資保険(返戻率100%未満・低金利型)

要見直しの可能性が高い条件

  • 返戻率が100〜103%程度(インフレ率を下回る)
  • NISAでの積立投資と比較して運用効率が明らかに低い

低金利環境下では、学資保険の返戻率が実質インフレ負けになるケースが増えています。NISAの教育資金積立(非課税・柔軟に引き出し可)と比較してから継続の判断をしましょう。

チェック3:独身・子なしの高額な生命保険(定期・終身)

要見直しの可能性が高い条件

  • 独身・子なし・扶養家族なしにもかかわらず死亡保険金1,000万円以上
  • 住宅ローンを組んでいて団体信用生命保険が付保されている

生命保険(死亡保障)が本来必要な人は「自分が亡くなったときに生活に困る遺族がいる人」です。独身・子なしであれば、葬儀費用分(200〜300万円)以上の高額な死亡保障は過剰です。

チェック4:貯蓄性が低い個人年金保険・養老保険

要見直しの可能性が高い条件

  • 実質利回り(内部収益率)が年0.5〜1%未満
  • iDeCo・NISAを最大活用できていない
  • 途中解約で元本割れする可能性がある

個人年金保険・養老保険は「貯蓄+保険のハイブリッド」ですが、保険会社の手数料が引かれるため投資信託・iDeCoと比べて運用効率が低い商品が多いです。節税目的(個人年金保険料控除:年最大4万円)があっても、iDeCoの節税効果の方が大きい場合があります。

チェック5:重複した特約(がん特約・先進医療特約等)

要見直しの可能性が高い条件

  • 主契約の医療保険に加え、別途がん保険・入院特約・手術特約を複数加入
  • 合計保険料が月1万5,000円を超えている

複数の保険・特約が重複していることで、実際の入院時に二重給付になるケースもあります(一部は給付限度あり)。保障内容を整理して重複を解消しましょう。

本当に必要な保険とは

「必要な保険」と「不要な保険」の判断基準は「公的保障で補えない、かつ自力で備えられないリスクをカバーしているか」です。

一般的に必要と考えられる保険

保険の種類対象者理由
就業不能保険(収入保障保険)自営業・フリーランス傷病手当金がなく、病気で働けない期間の収入確保が必要
定期死亡保険(収入保障型)子育て中・住宅ローンあり扶養家族の生活費・教育費の備えとして必要
火災保険・地震保険持ち家・賃貸住宅・家財の損害は自力での再建が困難
自動車保険(対人・対物賠償)車所有者高額賠償リスクは自力で備えられない
個人賠償責任保険全世帯日常事故の高額賠償(月100〜200円程度で加入可)

保険見直しの具体的な手順

ステップ1:現在加入している全保険を一覧化する

保険証券を全て集め、保険の種類・月払保険料・保障内容・満期・解約返戻金を一覧表にします。金融庁「保険の見直しチェックポイント」の活用も有効です。

ステップ2:公的保障と民間保障の重複を確認する

高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金など公的保障で補われる部分を把握した上で、民間保険で補う必要のある「ギャップ」を特定します。

ステップ3:保険料の適正化と解約判断

解約時には解約返戻金の確認が必要です。「払い済み保険」(保険料の払い込みを止めて保障を縮小した形で継続)への変更も選択肢の一つです。特に終身保険は解約より払い済みが有利な場合があります。

ステップ4:節約した保険料をiDeCo・NISAに振り替える

保険の見直しで月1万円削減できれば、年12万円をNISA積立に振り替えることができます。30年間・年率5%で複利運用すれば、削減した保険料が約830万円の資産に成長します。

⚠️ 免責事項

本記事は情報提供を目的としており、投資・税務等の個別アドバイスではありません。保険の見直しは個人の状況によって最適解が異なります。最新情報は金融庁・生命保険文化センター・各保険会社の公式情報をご確認ください。

よくある質問

Q. 日本の公的医療保険でどの程度の医療費がカバーされますか?

A. 医療費の70〜90%が保険給付でカバーされ、高額療養費制度により1ヶ月の自己負担に上限があります(一般所得の会社員は月約8万円)。詳細は厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」をご確認ください。

Q. 医療保険に入らなくてもよい場合はどんなケースですか?

A. ①貯蓄が100〜200万円以上ある、②会社員で傷病手当金が受けられる、③高額療養費制度を活用できる、の3条件が揃う場合は民間医療保険がなくても対応できる可能性があります。

Q. 終身保険や養老保険は解約すべきですか?

A. 解約前に「払い済み保険」への変更を検討しましょう。加入初期は解約返戻金が払込保険料を下回ることが多いため、解約より払い済みが有利な場合があります。

Q. 独身者に生命保険は必要ですか?

A. 扶養家族がいない独身者には、高額な死亡保険は基本的に不要です。医療保障・就業不能保険・葬儀費用分程度の最低限の保障があれば十分と考えられます。

Q. 保険の見直しはどこに相談すればよいですか?

A. 独立系FP(ファイナンシャルプランナー)への相談が最も中立的です。保険ショップ(代理店)も複数商品を比較できますが、手数料の高い商品を勧められる場合もあるため注意が必要です。

📚 参考・公式情報

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